抜型技術向上ブログCutting die technology improvement blog

彫刻刃型とピナクル型(エッチング型)の違いついて2020.09.29

(株)塚谷刃物製作所様のピナクル型に代表される
刃腐食刃型(エッチング型)と、
㈱高橋型精で製造する彫刻刃型の違いについて質問を多く頂きます。

基本的にマシニング機械による削り出し加工で刃付します。
刃先仕上げ加工などが、各社で違ってきます。

弊社の彫刻刃型とピナクル型(エッチング)刃型の
大きな違いは以下の通りになります。

特徴① 任意の刃高(高刃)
 ピナクル型(エッジング型)刃高は、最大でベースも含めた3㎜程度です。
彫刻刃型は刃高を自由に設定できます。
10mm以上の高刃実績があり、厚い材料(ゴム/樹脂)など広い分野で使用されます。

特徴② 任意の刃角・刃形状
 エッジング刃は刃角/刃形状が一定です。
一方、彫刻刃型は刃角/刃形状が任意で設定できます。
 ・0.1°単位の刃角
 ・内角と外角の異角刃
 ・片刃・のこぎり刃・2段刃など 
材料に合わせた刃の形状を御提案します。

特徴③ 幅広い鋼材(高硬度)
 エッジング刃の鋼材は一定です。(※参照:ピナクル硬度:HRC46)
一方、彫刻刃型は加工材料に幅広い鋼材を選択できます。
例えば、鋼材の中で最も硬いハイス鋼(HRC65)の選択により、
 耐摩耗性を大幅に向上させる事が出来ます。


特徴④ 
トムソン型との組み合わせ(特許取得済)
 エッジング刃とトムソン型のベース厚に差があるので、
トムソン型との組み合わせは困難です。 
一方、トムソン刃物と彫刻刃型を組み合わせが可能(彫刻トムソン型)
直線部には【トムソン刃物】
複雑部には【彫刻刃型】など、どちらも自社製造しているからできる技術です。


※彫刻刃型+トムソン刃


特徴⑤
立体形状刃(3D)
  立体的成形品に合わせた立体刃型・打ち抜きに対応します。



特徴⑥ 鏡面仕上
特殊な仕上げ加工により
 刃先面粗度を1/10に向上させました。
面粗度向上→切断面向上につながります。

特徴⑦ 表面処理(コーティング)
 非粘着・耐摩耗性向上など、昨日に合わせた
様々な表面処理コーティングに対応します。

特徴⑧ 穴カス抜きが得意 
 ピナクル型は、刃角・仕様が一定のため、抜き穴カスが処理が対応できない場合が
多々見られます。
 一方、彫刻型は加工材に合わせた、抜き穴カス仕様を設定するため、大小様々な
サイズの抜き穴カスが可能です。
   

 
 彫刻刃型メーカー全てが、ミラー仕上げや立体形状、
トムソン刃との組み合わせ等に対応できる訳ではなく、
高橋型精の彫刻刃型の特徴になります。
 
特にトムソン型と彫刻刃型を自社内で製造し、
幅広い提案できる技術を持つのは国内で弊社のみです。
 

 ピナクル刃(エッチング刃型)では出来ない、
こんな仕様できる?等
お問合せお待ちしております。