ベニヤ・コーティングベニヤ・金属ベース 1年間の経時変化の測定・比較
ベニヤベースを使った精密抜型には、
反りや伸縮といった経時変化による寸法安定性の課題があり、
この点についてはこれまでの記事でも取り上げてきました。
今回は、1年間の実証実験です
・ベニヤ
・コーティングベニヤ・
・金属ベース(アルミ) の3種類を対象に、
寸法変位経を比較した結果をご紹介します。
■ 検証概要

ベースサイズ500mm×280
保管場所:恒温恒湿室(23℃±2℃)
期間:1年間
内容:両サイドに刃物を挿入して、1年間、毎月距離(変位)を測定
測定箇所上①・中②・下③(図面)
■ 測定結果
● ベニヤ(シナ)
最大約0.3mm以上の変位が発生
経時変化の影響を強く受ける結果となりました。

●コーティングベニヤ(WPB)
通常ベニヤよりは安定していますが、変動が見られます。
湿度や環境の影響を受けやすい点は否めません。
● 金属ベース(アルミベース)
±0.02mm以内の寸法変位
最も高い寸法安定性を示しました。

■ ベース材の経年変化比較(グラフ・数値)
■ 結論:ベニヤベース変位 0.3㎜以上
金属ベース変位 ±0.02㎜以内
抜型が0.3mm変寸すれば、
そのまま製品寸法にも0.3mmの変寸が生じることになります。
不安定でぐらつく作業台の上に置かれた高精度の光学顕微鏡では、
安定した測定が出来ないのと同様、刃先寸法がどれほど高精度でも、
ベニヤが湿度や経時変化で伸縮・反りを起こせば、寸法精度は維持できません。
寸法変動の少ない 金属ベース抜型 が、
安定した品質を実現する最適な選択肢となります。

