火造り刃と彫刻刃型の比較、第三弾は型の耐久性についてです。
火造り刃はほとんどの工程が職人の手作業によるものです。
日本刀にも通ずる古来からの伝統技巧で、いわゆる職人技です。
それ自体は素晴らしい技術で決して真似できるものではないと思います。
しかし、工程能力を求められる工業製品においては、職人の技量の差によるバラつきが問題になります。
耐久性を決定づける焼き入れも一定とは言い難く耐久性が毎回異なる場合があります。
上記はそれぞれ型断面の硬度を比較した表です。
※マイクロビッカース測定
この火造り刃はメーカーカタログ値ではHV700程度とうたわれておりましたが、
実測値は1/3程の硬度でした。
火造り | 彫刻型 | |
耐力 | 約10,000 | 約70,000 |
(単位:N)
上記は油圧式加圧試験機で刃が破損(変形)するまでの加圧数値(耐力)の比較です。
硬度、耐力共に彫刻刃型に優位性がありました。
型のライフでお困りの場合も是非ご相談下さい。